相続手続きを進める中で、
- 「銀行ごとに戸籍を何度も提出するのが面倒…」
- 「法定相続情報ってどうやって取るの?」
- 「法務局が全部作ってくれるの?」
と疑問を持つ人は非常に多いです。
そこで便利なのが、「法定相続情報一覧図」です。
ただし、実際に手続きを始めると、
「一覧図は自分で作成する必要がある」
「郵送請求には返信用封筒と切手が必要」
など、意外と知られていない注意点があります。
この記事では、
- 法定相続情報一覧図とは?
- メリット
- 必要書類
- 実際の取り方
- 郵送時の注意点
- 有効期限
- 使えないケース
まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
法定相続情報一覧図とは?
法定相続情報一覧図とは、
被相続人(亡くなった人)と相続人の関係を、法務局が証明する書類
です。
正式名称は、
「法定相続情報一覧図の写し」
といいます。
簡単に言うと、
「大量の戸籍の代わりとして使える書類」
です。
銀行や不動産登記などの相続手続きでは、通常、
- 出生から死亡までの戸籍
- 相続人全員の戸籍
が必要になります。
しかし、法定相続情報一覧図があれば、多くの手続きで戸籍一式の代わりとして利用できます。
法定相続情報のメリット
① 銀行ごとに戸籍を提出しなくて済む
最大のメリットです。
相続では、
- 銀行
- 証券会社
- 保険会社
- 法務局
など、提出先ごとに戸籍一式を求められることがあります。
法定相続情報一覧図があれば、一覧図1枚で済むケースが多く、手続き負担を大幅に減らせます。
② 無料で複数枚取得できる
法定相続情報一覧図は、
- 発行手数料無料
- 必要枚数を取得可能
です。
例えば、
- 銀行用
- 不動産登記用
- 証券会社用
など、まとめて取得できます。
③ 相続登記で使える
2024年から相続登記は義務化されています。
法定相続情報一覧図を使うことで、登記時の戸籍提出負担を減らせます。
法定相続情報は法務局が作ってくれる?
ここは非常に重要なポイントです。
法務局は「作成代行」をしてくれない
多くの人が勘違いしますが、
法定相続情報一覧図は、自分で作成する必要があります。
法務局は、
- 内容確認
- 認証
- 写しの交付
は行いますが、
一覧図そのものを代わりに作ってはくれません。
つまり、
- 相続関係を整理
- 家系図形式で作成
- 氏名や続柄を記載
する必要があります。
法定相続情報一覧図の作り方
一覧図は、家系図のような形式で作成します。
被相続人 山田太郎(死亡)
├ 妻 山田幸子
├ 長男 山田一郎
└ 長女 山田花子
実際には、
- 生年月日
- 続柄
- 住所(省略可)
なども記載します。
パソコン作成が一般的ですが、手書きでも可能です。
必要書類一覧
被相続人関係
- 出生から死亡までの戸籍謄本
- 除籍謄本
- 改製原戸籍
- 住民票除票
相続人関係
- 戸籍謄本
- 住民票(住所記載する場合)
その他
- 申出書
- 法定相続情報一覧図
法定相続情報の取り方【手順解説】
STEP1 戸籍を集める
まずは被相続人の、
「出生から死亡まで」
の戸籍を取得します。
転籍している場合は、複数自治体から取り寄せが必要です。
STEP2 一覧図を自分で作成する
ここが最大のポイントです。
法務局は作成してくれないため、
自分で一覧図を作る必要があります。
法務局サイトの記載例を参考にするとスムーズです。
STEP3 法務局へ提出する
提出方法は、
- 窓口提出
- 郵送
どちらでも可能です。
STEP4 法定相続情報一覧図の写しを受け取る
通常は数日〜1週間程度で交付されます。
繁忙期はさらに時間がかかることがあります。
郵送申請で必要なもの【見落とし注意】
郵送申請では、かなり重要な注意点があります。
返信用封筒と切手は自分で用意する必要がある
法務局は無料で返送してくれません。
そのため、
- 返信用封筒
- 切手
をこちらで同封する必要があります。
これを忘れると、
「返送されない」
「追加送付を求められる」
ことがあります。
特に一覧図を複数枚取得する場合は、重さが増えるため、切手不足にも注意が必要です。
法定相続情報に有効期限はある?
実は、
法定相続情報一覧図そのものに有効期限はありません。
ただし、
- 銀行
- 証券会社
などが、
「発行後6か月以内」
など独自ルールを設けている場合があります。
そのため、取得後は早めに相続手続きを進めるのがおすすめです。
法定相続情報が使えないケース
相続放棄
一覧図には反映されません。
遺産分割協議
一覧図は、
「誰が相続人か」
を示すだけです。
誰が何を相続するかは、
- 遺産分割協議書
が別途必要になります。
法定相続情報と戸籍謄本の違い
戸籍謄本
→ 相続関係の元資料
法定相続情報一覧図
→ 法務局が認証した要約版
つまり、
最初の申請には戸籍一式が必要
です。
一覧図だけで最初から済むわけではありません。
相続手続きをスムーズに進めるコツ
戸籍は早めに取得する
郵送取得は時間がかかります。
GWや年度替わりは混雑しやすいです。
一覧図は多めに取得する
無料なので、
最初から5〜10枚取得
しておくと便利です。
郵送なら切手不足に注意
意外と多いミスです。
複数枚返送されると重量が増えるため、余裕を持った切手を入れましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 法務局が一覧図を作ってくれる?
いいえ。
自分で作成する必要があります。
法務局は内容確認と認証のみです。
Q. 郵送だけで完結できる?
可能です。
ただし、
- 返信用封筒
- 切手
を忘れないようにしましょう。
Q. 手数料はいくら?
法定相続情報一覧図そのものは無料です。
ただし、
- 戸籍取得費用
- 郵送費
- 切手代
などはかかります。
まとめ|法定相続情報は相続手続きを大幅にラクにする
法定相続情報一覧図は、
- 銀行
- 不動産登記
- 証券会社
- 保険会社
など、あらゆる相続手続きを効率化できる便利な制度です。
ただし、
- 一覧図は自分で作成する必要がある
- 郵送時は返信用封筒と切手が必要
という点は、意外と知られていません。
相続手続きは精神的にも負担が大きいため、事前準備をしっかり行い、スムーズに進めることが重要です。
これから法定相続情報を取得する方は、ぜひこの記事を参考に準備を進めてください。

